住宅ローンを
ネット銀行
で検討しているんだけど、注意点について知りたい。
こんなテーマに関する記事です。
ネット銀行で住宅ローンを組む場合、従来の銀行より、金利が低いという反面、いくつかの注意点があります。わかりやすく解説します。
住宅ローンを選ぶ際、
金利が低いということで、ネット銀行を検討
されるケースも増えてきています。
ネット銀行は、金利が低いというメリットがある反面、
従来の銀行とは異なる「注意点」
があります。
結論から言いますと、
マンション購入で住宅ローンを組む場合は、下記の注意事項があります。
・売買契約前の事前審査に関して、ネット銀行の他に、従来の金融機関の事前審査も必要な場合が多い(不動産会社の判断)
・ネット銀行の本審査は時間がかかる為、その点を踏まえた売買契約書に内容にしておく必要がある
・ネット銀行の本審査でNGになることも想定しておく必要がある
下記に、順に説明していきます。
売買契約前の住宅ローンの事前審査(仮審査)について
住宅ローンでマンションを購入する際は、売買契約を取り交わす前に、
住宅ローンの事前審査が通っていること
が条件になります。
住宅ローンが組めるであろうことを確認してから契約をするわけです。
でないと、売買契約しても住宅ローンが通らなかったら、売買契約自体が無駄になってしまいます。
ですので、
予め、住宅ローンの事前審査が通っていることを確認
してから売買契約を取り交わすという流れで対応します。
ただし、ネット銀行の住宅ローンの事前審査は、従来の銀行に比べて、
簡易な審査(審査精度が低いもの)
になっています。
その為、仲介をする不動産会社としても、通常、
ネット銀行の事前審査だけでは、売買契約前の事前審査としては、不十分という判断
になる場合が多いです。
その場合、住宅ローンでネット銀行を利用する場合でも、
事前審査は、ネット銀行の他に、従来の銀行の事前審査を通しておく
必要があります。
ネット銀行の「本審査」は、時間がかかります。
売買契約後には、住宅ローンの「本審査」の手続きを行います。
本審査の書類提出から結果がでるまでの期間に関しては、
従来の銀行の場合、1週間~2週間程度が一般的
ですが、ネット銀行の場合は、
少なくとも1ヶ月以上の日数を要するケース
が多く見受けられます。
また、書類の不備などがあった場合は、郵送でのやり取りになり、さらに、時間がかかることになります。
ですので、そういった可能性を踏まえて、売買契約書に記載の、
融資未承認の場合の契約解除期限
の日程を余裕をもって設定しておく必要があります。
通常、売買契約書には、万が一、住宅ローンの本審査がNGになった場合に、リスク回避の為、
売買契約書を白紙解除する
という条項をいれます。
更に、「その条項が有効な期限」に関しても、その日程を記載します。
その日程を越えてしまうと、仮に、本審査でNGになったとしても、売買契約書を白紙解除することができなくなります。
その状態で、契約を解除する際には、「違約金を支払って解除する」という方法になり、リスクがあります。
ですので、
本審査の結果がいつでるのか?
については、非常に重要な問題となります。
また、売買契約書には、その他にも、
・融資利用に必要な書類の最終提出日
・決済日(住宅ローン実行、物件の引き渡しの日程)
も記載します。
※日程に関しては、記載された日までに行えばOKです。それを越えることは、NGです。
これらの日程の設定についても、同様に重要ですので、売買契約の取り交わしの前に、不動産会社の担当者と調整しておきましょう。
上記にも記載しましたが、売買契約書に記載の内容を違約してしまうと、
違約金の対象(通常は、売買金額の20%)
になってしまいますので、注意が必要です。
ネット銀行の本審査でNGになることも想定しておく必要
ネット銀行の場合、事前審査の精度が低い分、従来の金融機関に比べると、
本審査でNGになってしまうリスク
が高くなる場合があります。
万が一、本審査でNGになった場合、
融資未承認で契約解除する
という選択肢の他、
別の銀行で本審査をする
という方法もあります。
ですので、予め、ネット銀行の他にも、従来の金融機関でも事前審査を行っておくことをお勧めします。
また、事前審査をしたもうひとつの銀行で本審査をする場合、その本審査の為に、
更に日数が必要
になります。
ですので、それも踏まえて、
融資未承認の場合の契約解除期限
の日程を設定しておく必要があります。
手数料に関して
住宅ローンを組む場合、金融機関側としては、
保証会社
を活用して、返済リスクを軽減します。
(住宅ローンの返済ができなくなった場合、金融機関に対しては、保証会社が、弁済します。
ただし、借り手側の債務がなくなる訳ではありません。あくまで、債権者が代わるということになります。)
その際、保証会社への保証料は必要になり、住宅ローンの借主が負担します。
保証料は、2020年の時点で、概ね、
「金利上乗せ」で0.2%
「一括前払い型」で借入額の2%
の銀行が多い状況です。
仮に、3,000万円の借入の場合、2%で60万円の保証料になります。
ただ、保証会社を活用しない銀行もあります。
その場合、保証会社の保証料が発生しません。
ネット銀行の場合、多くが、保証会社を活用していませんので、その場合、保証料が発生しません。
この場合の注意点としては、
・保証料が発生しないが、その分、手数料が高めに設定されている
・保証会社を活用しない分、本審査が厳しい場合がある
という点になります。
手数料の設定については、ネット銀行によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
場合によっては、保証会社への保証料を同じ程度や、それ以上になることもあります。
また、本審査の審査基準も、ネット銀行によって異なります。
審査の詳しい内容は、わかりません。
基本、結果しか教えてもらえません。
まとめ
ネット銀行は、金利が低いという他、店舗に行く必要がないなど、便利が面があります。
ただ、不動産売買でネット銀行を活用する場合は、上記に記載したような注意点があります。
ですので、主に、スケジュールの面で、
売買契約上、違約になってしまうようなリスク
が無いように、慎重に準備する必要があります。
住宅ローンの借り換えで、ネット銀行を利用する場合は、そういったスケジュール面のリスクは無いのですが、物件の購入時のスケジュールに関しては、売買契約書に記載した日程が、非常に重要になってきます。
ネット銀行の利用を検討される際には、そういった面も踏まえて検討されることをお勧めします。
以上、「住宅ローンで、「ネット銀行」を選択する際の注意点!」についての説明でした。