大きな病気をしたら、住宅ローンを組めないと聞いたのですが、本当ですか?
こんなテーマに関する記事です。
大きな病気をした場合、その内容や時期によっては、住宅ローン時に手続きをする「団体生命保険」の審査に通らない場合があります。
その場合の対応策について、注意点とあわせてわかりやすく説明しています。
大きな病気をした場合、住宅ローンを受け付けてくれるかどうかですが、結論から言いますと、
保険会社(団体生命保険)の指定する病気に関して、
・3年以内に手術や治療投薬
あるいは、
・3か月以内に治療投薬
を受けたことがあるかどうか
が大きく影響します。
該当すると、 団体信用生命保険の手続きを行うことができず、通常は、住宅ローンを組むことができなくなります。
ただ、対応策もありますので、その点もあわせて、順に説明します。
団体生命保険の手続きができないと、住宅ローンの「本審査」で、NGになってしまいますので、注意が必要です。
団体信用生命保険とは?
通常、住宅ローンを組む際には、同時に、
団信(団体信用生命保険)
の手続きを行います。
この団信(団体信用生命保険)の手続きをしておくことで、
万が一の際に、住宅ローンが生命保険で支払われる
ということができます。
生命保険は、保険会社から金融機関に直接支払われる形になります。
ただし、上記にも記載したように、
保険会社(団体生命保険)の指定する病気に関して、
・3年以内に手術や治療投薬
あるいは、
・3か月以内に治療投薬
を受けたことがあるかどうか
という条件に該当した場合、団信(団体信用生命保険)ができないという状況になってしまいます。
また、告知が必要な病気としては、通常、下記になります。
心臓・血圧 | 狭心症、心筋こうそく、心臓弁膜症、先天性心臓病、心筋症、高血圧症、不整脈、その他の心臓病 |
脳 | 脳卒中(脳出血・脳こうそく・くも膜下出血)、脳動脈硬化症、その他の脳の病気 |
精神・神経 | 精神病、うつ病、神経症、てんかん、自律神経失調症、アルコール依存症、薬物依存症、知的障害、認知症 |
肺・気管支 | ぜんそく、慢性気管支炎、肺結核、肺気腫、気管支拡張症 |
胃・腸 | 胃かいよう、十二指腸かいよう、潰瘍性大腸炎、クローン病 |
肝臓・すい臓 | 肝炎、肝硬変、肝機能障がい、すい臓炎 |
腎臓 | 腎炎、ネフローゼ、腎不全 |
目 | 緑内障、網膜の病気、角膜の病気 |
がん・しゅよう | がん、肉腫、白血病、しゅよう、ポリープ |
その他の病気 | 糖尿病、リウマチ、こうげん病、貧血症、紫斑病 |
女性にのみ告知いただきたい病気 | 子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫、乳腺症 |
上記の内容に該当する場合は、対応策を考えることになります。
団信(団体信用生命保険)の対応策
対応策としてが、
ワイド団信
もしくは、
フラット35の団信なしで対応
の2つの方法があります。
ワイド団信とは、
ワイド団信とは、通常の団信より、審査の基準を緩くした団信です。
ですので、通常の団信でNGの場合でも、ワイド団信ではOKになるケースもあります。
但し、
・金利がアップする
・銀行によって、対応が異なる
ことになりますので、銀行の窓口で詳細を確認しましょう。
フラット35の団信なしで対応
フラット35の場合は、
団信なし
というプランがあります。
その場合は、万が一の場合の住宅ローンの支払いリスクも想定して、一般の生命保険の額を見直すなどの対策を行っておくなどの検討は必要になってきます。
フラット35は、
代理店
あるいは、
銀行
が窓口になります。
ただ、銀行によっては、フラットの窓口は行っていない場合もあります。
また、代理店によって、手数料の料金体系も異なりますので、事前にチェックしておきましょう。
さいごに
団体生命保険の審査については、住宅ローンの本審査のタイミングになります。
ですので、スケジュール的には、
売買契約の取り交わし後
となります。
しかしながら、団体生命保険の審査でNGの場合、折角、売買契約をしたのに、そのことが無駄になってしまいます。
ですので、団体生命保険に不安がある場合は、
事前審査のタイミングで、銀行に相談されること
をお勧めします。
また、銀行によっては、ワイド団信に対応していない場合もあります。
いずれにしても、早いタイミングで相談されることによって、対応方法もかわってきますので、事前に確認しておきましょう。
また、具体的に検討している物件がある場合は、事前に不動産会社の担当者にも伝えておくとよいでしょう。
以上、大きな病気をした場合の、住宅ローンについての説明でした。