マンションの購入を検討する際に、
管理費や修繕積立金のこと
で注意すべき点があれば知りたい。
こんなテーマに関する記事です。
マンションの管理費や修繕積立金は、安いほうがいいのですが、将来的に変動する可能性があります。特に、修繕積立金に関しては、一般的な金額より安いと、一時金の負担などのリスクもあります。そういった注意点などについてわかりやすく説明しています。
マンションを検討する際に、
「管理費と修繕積立金」
の月額費用もチェックします。
「管理費と修繕積立金」は、住宅ローンに加えて、毎月の負担になりますので、重要なチェックポイントのひとつといえます。
この管理費と修繕積立金については、
現在の金額
もさることながら、
将来的に価格が上振れする可能性
があります。
特に、管理費については、管理に関わるコストの上昇にあわせて、金額が上がる可能性があります。
但し、管理の内容や、管理会社の変更などで、対策をとることも可能な場合があります。
また、修繕積立金については、修繕計画の内容に応じて、金額の見直しされる場合があります。
あるいは、金額を据え置いて、修繕の実施の前に、「一時金を徴収」といった対応のケースもあります。
このような管理費と修繕積立金の注意点について、下記に内容を説明していきます。
管理費について
マンションの管理費について、順に説明していきます。
管理費が上がる可能性について
マンションの管理は、通常、管理組合が管理会社に委託します。
ですので、それらのコストが上昇すると、管理費の見直しも行われる可能性があります。
将来的なことは正確にはわかりませんが、
直近、どのような推移になっていたか
については、可能な範囲で確認しておいたほうが良いでしょう。
その内容については、管理組合の議事録で確認することができます。
管理費の金額について
管理費は負担が少ないほうが良いのですが、
マンションの規模
によって、高い、安いの傾向があります。
住戸数
マンションの戸数が少ないと、1戸あたりの負担が多くなりますので、結果、管理費用も高くなります。
一般的には、住戸数50戸以下のマンションを小規模マンションと呼ぶことが多いのでが、小規模マンションの場合は、管理費は相対的に高くなります。
エレベーターの数
エレベーターの適正な数(台数)について、よく言われるのが、
50戸に対して1基
という数値です。
但し、厳密に決まっているものではありませんので、あくまで目安の数値です。
少なすぎると、集中する時間帯でのストレスがかかりますが、逆に、エレベータの数が多すぎると、管理費が高くなってしまいます。
敷地の関係や、建物の構造、間取りのとり方の関係で、
住戸数に比べてエレベータの数が多い物件
もありますので、その場合は、管理費が高くなりますので、注意しましょう。
機械式駐車場
機械式の駐車場については、その維持管理費がそれなりの金額になってきます。
ですので、ある程度の規模の機械式駐車場のあるマンションの場合、管理費に対しての影響もでてきます。
ちなみに、最近は、都心部のマンションで車を持たない家庭も増えているので、機械式駐車場の空きがでているような場合もあります。
そのようなケースでは、
維持費のことを鑑みて、機械式駐車場を撤去することもある
と聞いています。
また、カーシェアリングを導入するマンションも徐々に増えている為、そのことも影響しているのかもしれません。
参考;マンションの管理会社の変更について
管理会社によってその費用も異なりますし、場合よっては、費用に見合う管理をおこなっていない管理会社もあります。
昨今では、
マンションの管理会社の変更
をする管理組合も増えてきました。
最近取引した物件も、昨年、そのマンションを建設した会社の系列の管理会社から、東急コミュニティーという、東急系の管理会社に変更したことがありました。
このようにそのマンションの管理組合で、
管理を委託する会社を見直すこと
でコスト的な面の改善を行う場合があります。
ただし、こういったことを決めるには、組合員(マンションの住人)による決議が必要です。
修繕積立金について
修繕積立金に関する注意点等について、下記に説明していきます。
修繕積立金について
マンションの修繕計画は、概ね、
10~12年ごとの大規模修繕
と
それ以外の中規模、小規模な修繕
があります。
通常、マンションの管理組合で修繕計画を作っていますので、その内容で今後の計画が確認できます。
また、大規模修繕の計画内容は、5年毎に見直すことが推奨されています。
中古マンションの検討の場合、タイミングによっては、
購入後に、修繕費用の一時金の負担
が発生するケースもあります。
ですので、修繕積立金がどのような計画になっているかを確認しておくと良いと言えます。
修繕積立金に関する注意点
修繕積立金がかなり安い物件は要注意です。
物件の中には、
修繕積立金がかなりに安い
物件があります。
これは、分譲時に修繕積立金を低めに設定して、売れやすくしている可能性もあります。
国土交通省でも、そういった物件に注意を促す意味で、一つの目安の数値を出しています。
検討しているマンションの平米数が、その基準金額以下の場合は、
修繕積立金がショートする可能性
があります。
また、例えば、25年や30年以上の物件は、大規模修繕の範囲も広くなりますので、上記目安の数値でも足りなくなる可能性もあります。
具体的な内容は、個々の物件によって異なってきます。
(参考)マンションの修繕積立金に関するガイドライン – 国土交通省(PDF)
いずれの場合も、管理費、修繕積立金に関しては、予め、金額が上昇する可能性があることを念頭においておくことが良いと言えます。
さいごに
マンションの管理費、修繕積立金は、低めの金額のほうが、毎月の負担が少なくてよいのですが、特に修繕積立金の場合、
平均的な金額より低い場合
には、注意が必要です。
その場合、大規模修繕の際に、「一時金」が必要になる可能性があるからです。
もっとも、マンションの売買契約の際には、通常、
修繕積立金の金額や住民の滞納金額などの資料
も確認します。
ですので、それらの細かい数字も必ずチェックしておくようにしましょう。
以上、「マンションの管理費、修繕積立金の値上げ」に関する情報